続かない原因は「ネタ切れ」ではなく「毎週ゼロから考えること」

道の駅や観光施設、6次産業の現場では、ブログを始めても3か月ほどで止まるケースがよくあります。理由を聞くと「書く時間がない」と返ってきますが、止まる直前には必ず「今週は何を書こう」と悩む時間が発生しています。ネタ探しと執筆を同じ日にやると、繁忙期の週末に負荷が集中して手が止まります。

そこで、ネタ出しは「月1回まとめて」、執筆は「週1回の決まった枠」に分けます。AIはこの2つの作業の下請けとして使います。

図1: ネタ出しを月1回、執筆を週1回に分けて回す運用の流れ

明日やれる一歩:現場メモを5行だけ残す

最初の一歩は、AIを開く前に「今週あったこと」を5行メモすることです。スマホのメモ帳で構いません。「新米の販売が始まった」「雪囲いの資材の問い合わせが増えた」など、現場の一言で十分です。

AIは材料がないと一般論を書きます。この5行が、他の店と差がつく記事の源になります。

たとえば直売所のレジ横に付箋を1枚貼り、「今日お客様に聞かれたこと」を店番の人が1行ずつ書く方法があります。付箋が溜まれば、それがそのままネタ帳の材料になります。ブログ担当者だけが頑張る形にせず、現場の全員がメモに関わる形にすると、担当者が休んでも材料が途切れません。

手順1:ネタ帳を月1回つくる

  1. 月初に15分とる
  2. 現場メモ、お客様からの質問、季節の行事や旬の産物を集める
  3. 下のプロンプトに貼り、候補を12本出す
  4. その中から4本を選び、週ごとに割り振る
あなたは新潟の道の駅(または観光施設・食品加工業)の広報担当アシスタントです。
以下の材料から、ブログのネタ候補を12本出してください。
【材料】
・今月の現場メモ:(ここに貼る)
・お客様からよく聞かれる質問:(ここに貼る)
・今月の季節行事・旬の産物:(ここに貼る)
【条件】
・各候補に「想定読者」「書き出しの一文」「必要な写真1枚」を付ける
・材料に書かれた事実だけを根拠にする
・分からない事実は推測せず「要確認」と書く

手順2:毎週30分で下書きまで進める

  1. 曜日と時間を固定する(例:水曜の午前)
  2. 割り振ったネタと、その週の5行メモを下のプロンプトで渡す
  3. 出てきた下書きの事実を人が確認し、自分の言葉に直す
  4. 写真を1枚選び、タイトルを付けて公開する。公開後にネタ帳の該当行へ「済」と書く
次のネタで、800字程度のブログ下書きを書いてください。
【ネタ】(ネタ帳から1本)
【今週の現場メモ】(5行)
【文体】やさしい敬語。専門用語は使わない。
【構成】導入→現場の様子→お客様へのひとこと
【禁止】価格・日付・産地は私が書いたもの以外を足さない

図2: 週30分の執筆枠で、メモ→下書き→事実確認→公開と進めるステップ

事実確認のやり方と、直す範囲の決め方

手順2の「事実の確認」は、次の順で進めると10分で終わります。

  1. 下書きの中の数字(価格・日付・時間)と地名、商品名にだけ印をつける
  2. 印をつけた箇所を、店頭の値札、カレンダー、仕入れの伝票と見比べる
  3. 合わない箇所は、AIに聞き直さず自分で書き直す

たとえば直売所の店長が水曜の朝、開店前の事務所で下書きを開いたとします。「新米の予約受付は10月中旬」と書かれていても、実際の受付開始日はレジ横の掲示を見ないと分かりません。席を立って掲示を見に行く、この30秒が信頼につながります。

読み終えたら、直す範囲を次のように決めます。

  • 事実の誤りが2か所以上ある場合:下書きを直すより、5行メモに具体的な情報を足してプロンプトを出し直したほうが早く済みます。材料が薄いことが原因だからです。
  • 事実は合っていて、文体だけが硬い場合:最初の2文と最後の1文だけを自分の言葉に書き換えます。全文を直す必要はありません。

現場でよくある落とし穴

  • 事実の確認を省く:AIは営業時間や収穫時期をもっともらしく書きます。公開前に、価格・日付・産地は必ず人の目で確かめます。
  • 書く日を決めない:「空いたら書く」は繁忙期に消えます。会議の予定と同じ扱いで、枠をカレンダーに入れてください。
  • 予備がない:台風や臨時休業で1週飛ぶと再開が難しくなります。常に下書き1本のストックを持つと続きます。
  • 写真探しで30分が消える:写真を公開日に探すと、枠の大半が過ぎてしまいます。ネタ帳をつくる月初に、4本それぞれの写真を撮影済みのものから1枚ずつ選び、ネタの横にファイル名を書いておきます。撮影がまだのネタは、次の週に店頭で撮る予定を1行足しておけば、当日は貼るだけで済みます。
  • どれも同じ調子になる:毎回同じプロンプトだと、記事の書き出しが似てきます。月1回のネタ出しの際に「今月は読者の質問から始める」など、切り口を1つ指定すると変化がつきます。

たとえば秋の観光シーズンの週は、現場が忙しく5行メモも書けないことがあります。そんな週は無理に新しいネタを作らず、ストックの下書きに写真だけ差し替えて公開します。止めないことが目的なので、「今週は軽い記事でよい」と決めておくと気持ちが楽になります。

この順番にした理由は、先にネタ帳を作っておけば、執筆の日に迷う時間がなくなるからです。文章の上手さは、続けるうちに後からついてきます。まずは今週の5行メモから始めてみてください。